
を満たすことを確認した。
(4)処理容量
実験システムの処理容量はモードSシミュレータを用いて評価試験を行った。表3.1.3−12に処理機数を示す。実験システムは当所仕様値である250機の航空機が監視できることを確認した。また、表3.1.3−13にはターゲットの分布が偏った場合の処理機数を示す。90。クオドラントでは217機、11.25°セクタでは43機、2.5°ウェッジでは28機の航空機が監視できることを確認した。
なお、処理機数の当所仕様値は過去の調査で明らかにされた我が国のSSRモードS処理機数の要求用件に基づいたものであり、表3.1.3−12及び表3.1.3−13の処理容量があれば十分なものと考えられる。
表3.1.3−11 検出率

表3.1.3−12 処理機数

表3.1.3−13 ターゲットの分布が偏った場合

3.1.3.3.6 まとめ
本稿ではSSRモードSの特徴を述べ、電子航法研究所で開発したSSRモードS実験システムの概要、モードSセンサの基本特性、実験用航空機を使用した監視機能の評価試験結果を示した。モードSセンサの基本特性はICAO規定値を満たす値が得られた。実験システムの監視機能は、方位精度、距離精度、検出率においてICA0指針を満たし、処理容量において仕様値を満たすことを確認した。
また、評価試験ではデータ通信機能の試験も行い、標準長メッセージ(SLM)、拡大長メッセージ(ELM)、モードS固有サービス(MSS)等の通信プロトコルの機能を確認した。今後は、ガーブル等に対する耐干渉性や誤警報確率、マルチパス特性などの監視機能の性能評価、データ転送率やデータ誤り率等のデータ通信機能の性能評価を行っていく計画である。
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